チワワ 4歳7ヶ月 去勢雄
犬の埋伏歯とは、一見歯がないだけに見えますが、実は歯茎の下に歯が完全に埋まってしまっている状態のものをいいます。
当院ではフレンチブルドックやチワワなどの短頭種、トイ種の小型犬で時々見かけます。
症状はほとんどないことが多いのですが、埋伏歯の怖いところは気づかないうちに顎の骨を溶かしてしまっていたり、腫瘍が発生してしまうことです。
埋伏歯を放置すると、歯原生嚢胞と呼ばれる顎の骨を段々と溶かしてしまう嚢胞や、腫瘍が発生しやすくなります。
症状が出たり、大きく膨らんでから手術となると、すでに広範囲の骨が失われていたり、顎骨の部分切除が必要になる場合もあり治療がより難しくなります。
【状況】
歯石除去の相談でいらした時に右下顎の乳歯が残り、犬歯が萌出していないことを確認しました。聞いたところ、飼い主さん自身は気づいていなかったようです。レントゲン撮影にて犬歯が丸ごと埋伏している所見が得られました。
【検査内容】
スケーリング(歯石除去)と同時に、埋伏歯の摘出を実施。


埋伏していた歯は、歯茎を切開して除去しました。4歳という若さではありましたが、わずかに嚢胞ができており、一部骨が溶けている所見も見られました。嚢胞の膜は残しておくと広がってしまうため、できる限り除去し、歯茎を縫い合わせて終了しました。




| 他にも歯の萌出が見られない部分があったので、手術当日に歯科用レントゲンにて細かく撮影し、他の部分は欠歯(歯が元々ない)ということが分かりました。欠歯の場合は無治療で大丈夫です。 歯がない場合、埋伏歯・欠歯どちらかは見た目では分かりません。 大きな歯ですと通常のレントゲンで分かることもありますが、小さい歯や、複数の歯が埋伏している場合は、麻酔下にはなりますが歯科専用のレントゲンが有用です。歯の本数が気になる場合には、お早めに当院へご相談ください。 |