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猫の『飲む』糖尿病治療薬 〜センベルゴ〜

診療百科
日本猫 10歳 去勢オス

【飼い主様からの主訴】
飲水量の増加、痩せてきた

【症状】
2ヶ月前から徐々に食欲が低下、数日前から元気も低下

【検査内容】
血液検査:高血糖(持続的に400mg/dl以上)、フルクトサミン高値
尿検査:尿糖(3+)、ケトン(ー)
画像検査:異常なし

診断名
糖尿病
治療経過
センベルゴの経口投与開始後、2週間ほどで血糖値は200mg/dl前後に落ち着き、尿糖も1+へと改善。体重減少は止まり、飲水量も少しずつ減少。治療開始から元気食欲は維持され良好に経過。


担当医からのコメント
2型糖尿病の発症が多い猫さん用に、飲み薬タイプの糖尿病治療薬「センベルゴ」が2023年に欧米で認可され、日本でも処方できるようになりました。
尿中への糖排泄を促進することで、高血糖により機能不全になっていた膵臓のインスリン分泌能を改善させる作用があります。
最大のメリットは、1日1回ご飯に混ぜて飲ませるだけでよいことで(インスリン注射をしなくてよい)、注射の苦手な飼い主さんや猫さんにとっては非常に使いやすい薬です。
センベルゴの適応は、「元気食欲がある」「尿ケトン検査陰性」を満たす糖尿病の猫さんです。
治療中に体調が悪くなったり、尿ケトン検査が陽性になった場合は、インスリン注射への切り替えとなりますので、ご自宅で定期的な簡易尿検査が必要となります。お薬に関してご質問ございましたらお気軽にお問い合わせください。

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