ワクチン接種・外部寄生虫予防
大切なペットを感染症や寄生虫から守るため、当院ではワクチン接種・外部寄生虫予防をおすすめしております。
幅広い分野の知識を持った獣医師が飼い主様とご相談したうえで、適切な予防方法をご提案させていただきます。
狂犬病ワクチン
狂犬病は海外では一般的に蔓延している重篤なウイルス疾患です。犬・猫だけではなく、野生動物や人にも感染し、致死率は100%と感染してしまうと治すことができません。
日本では徹底した予防により発生が0になりましたが、万が一ウイルスが日本へ侵入した場合の蔓延防止のため、政府により飼い犬には狂犬病ワクチン接種が義務付けられています。
飼い主様はワンちゃんを飼われた場合、以下を実施する義務があります。
■ 飼い犬の飼育登録(市役所/保健所)
■ 狂犬病ワクチン接種(市の集団接種/動物病院)
当院では一年中、狂犬病ワクチン接種を受け入れております。狂犬病という怖い感染症を二度と日本で発生させないためにも、毎年必ず接種しましょう。
狂犬病予防注射実施猶予証明書に関する情報
狂犬病予防注射実施猶予証明書について
・川口市では2022年3月2日から受理を始めました
・飼い犬が老齢、病気等で注射を受けられない場合は、動物病院へご相談ください。獣医師が狂犬病予防注射を猶予する必要があると判断した場合、猶予証明書を発行致します。
その証明書と愛犬手帳を川口市生活衛生課にご提出ください。
・猶予期間終了まで(猶予期間を未記載の猶予証明書は翌3月1日まで)狂犬病予防注射の接種を促す再通知が送付されなくなります。
混合ワクチン
犬(混合ワクチン)
混合ワクチンとは、ワンちゃん同士でうつる病気のうち、ワクチンで予防できる感染症をまとめて予防するためのものになります。
狂犬病ワクチン接種とは違い、混合ワクチンは義務ではありませんが、感染率と感染後の致死率が高いことから、すべてのワンちゃんにワクチン接種が強く推奨されています。
特に子犬や免疫力の低い状態の犬が感染すると重篤な症状を引き起こしたり、死に至ることもあります。
ワンちゃんの行動範囲によって接種が必要な種類が異なりますので、当院では獣医師と相談して接種することを推奨しております。
住居の管理会社やトリミングサロンへ証明書の提出が必要な場合はご相談ください。
予防できる感染症の種類 | |||
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犬のジステンパー | |||
犬伝染性肝炎 | |||
犬アデノウイルス(2型)感染症 | |||
犬パラインフルエンザウイルス感染症 | |||
犬パルボウイルス感染症 | |||
犬コロナウイルス感染症 | |||
犬のレプトスピラ症 | |||
カニコーラ型 | |||
イクテロヘモラジー型 |
猫(3種・5種ワクチン)
ネコちゃんがかかる感染病のうち、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症の3種は感染力が強いウイルスです。
いずれも空気感染や飼い主様を介して感染する恐れがあるため、室内飼育の場合でもワクチン接種を推奨しております。
外へ遊びに出るネコちゃんに関しては、野良猫との接触により致死率の高い白血病ウイルスに感染してしまう恐れがあるため、5種ワクチンの接種をご提案させていただいています。
ネコちゃんの行動範囲によりワクチンの種類が異なるため、当院では獣医師と相談の上で接種することを推奨しております。
(猫ヘルペス) | ||
(猫カリシ) | ||
(猫パルボ) | ||
犬のフィラリア症
フィラリア症とは、犬糸状虫(フィラリア)が蚊を媒介して犬の心臓や肺動脈に寄生することによって起きる病気です。
犬糸状虫が寄生することにより血液の流れが悪くなって、心臓のほか、肺、肝臓、腎臓、血管に悪い影響を及ぼします。
成虫の場合ではさらに様々な症状が見られ、重篤化すると死亡してしまいます。
起きる症状
咳、活動性の低下、腹水・胸水、浮腫、喀血、呼吸困難
当院のフィラリア検査・予防法
成虫抗原検査法を主体に行なっています。 | |
毎月の内服薬・塗布薬、または1回の接種で1年間有効な注射での予防をご提案しています。 予防開始の前には、現在フィラリアに感染していないかの検査を行ってから安全に投薬を開始することを推奨しています。 お得なフィラリア+健康診断セットもありますので、ぜひご相談ください。 |
フィラリア検査&健康診断セット
犬のフィラリア予防薬一覧
猫のフィラリア症
これまで日本ではネコちゃんのフィラリア症予防はあまり重要視されていませんでした。
しかし、実際には健康な飼い猫の10頭に1頭はフィラリア抗体を持っていることが判明し、猫のフィラリア症も注意が必要な病気となってきています。
フィラリア症は蚊が媒介する感染症のため、外に行かない室内飼育のネコちゃんにも予防は重要です。国内でもマンション10階に住んでいた室内猫での感染が確認されています。
フィラリア感染した猫の4頭に1頭が室内飼育と言われています。
症状としてはワンちゃんと同じですが、咳や喘息などの呼吸器症状、元気や食欲の低下、アレルギー反応、重篤化した場合は突然死を引き起こす可能性もあります。呼吸器症状については「HARD(犬糸状虫随伴症候群)」と呼ばれ、ネコちゃんの起こす症状の中でも特に予防が重要視されています。
ネコちゃんにも抗体検査はありますが、精度が高くなく、他の病気とも似ているため確定診断が難しい疾患です。
当院のフィラリア検査・予防法
月1回の塗布薬の投与で予防することができます。当院では2種類の塗布薬をご用意しています。 | |
5-12月が主体ですが、地域によっては通年予防が理想的です。 |
猫のフィラリア予防薬一覧
ノミ・マダニ予防
ノミ
ノミは驚異的なジャンプ力を持ち、犬猫に限らず人にも寄生し吸血します。
日本で多いのはネコノミで、吸血前が1.5㎜、吸血後には3㎜程度と肉眼でも見える大きさです。
ノミとって過ごしやすい気温と湿度であれば、2週間程度で卵から成長し爆発的に増殖します。
ノミに咬まれることで起きる症状として、ノミの唾液に反応したノミアレルギー性皮膚炎があげられます。また、吸血により子猫などでは貧血を起こしたり、瓜実条虫症や猫ひっかき病といったさまざまな症状を併発することが知られています。
マダニ
マダニは全国的に分布していますが、犬猫など大切なペットを含め、人の命までを脅かす病気を媒介します。
中でも代表的なものはフタトゲチマダニで、吸血前は3㎜程度ですが、吸血後には1㎝程まで大きく膨らみ、吸血された箇所はできもののように腫れてしまいます。
感染経路としてはお散歩時や人の衣服を介してなどが挙げられます。
犬猫の目元や口元、耳回りや足回りなど比較的皮膚の薄いところに付きますが、見つけた場合も人へ危険な病気を媒介させる可能性があるため素手では取ろうとせず、当院へご相談ください。
ノミ・マダニ予防
マダニに関する怖い病気
SFTS(重症熱血小板減少症候群)
マダニを介して人が発症する病気です。発熱及び重度の血小板減少を起こし、死亡の危険性のある重篤な感染症です。
発症地域は暖かい地域から、徐々に北部へと広がってきています。
当院のノミ・マダニ予防
ノミやマダニは、月1回の駆虫薬の投与で予防や駆虫が可能です。
当院では内服薬・塗布薬の2種類の形状のお薬をご用意しております。
・犬 チュアブル錠、塗布薬
・猫 塗布薬
またお薬の使用だけではなく、感染サイクルを断ち切るために環境の整備として室内の掃除をこまめに行うことも重要です。
蚊と異なり、ノミやマダニは1年を通して活動しているため、通年予防を心がけましょう。